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マツモ

名称  マツモ 学名  Ceratophyllum demersum

和名  マツモ・キンギョモ・根無し草 原産  ほぼ全世界 光量  弱い 水質  弱酸性〜弱アルカリ性 硬度  中硬水 水温  16〜30℃ 形態  有茎水草・浮き草 栽培  容易 CO2  無くても育つ

↑エビ水槽に入れるなら「無農薬」がおすすめ。 マツモは環境適応能力の高さから、世界中の川や沼地に生息しています。水面下を覆い尽くす様に茂っている姿を目にする事ができます。もちろん、日本の川や沼地にも生息しているので、ショップでの購入はもちろんですが、自生しているものを採取することもできます。※土地の所有者からの許可を頂く事が必須です。犯罪を促進する事を示唆している訳ではありません。 マツモの環境適応能力の高さは自然界だけに留まらず、水槽内での育成にも大きく貢献しており、水槽へ投入したあと、すぐにその水槽の環境に順応して成長を始めます。そのため、水槽育成初心者にも育てやすい水草と言えます。 ご存知の方も多いとは思いますが、マツモは多年生の沈水性浮遊植物です。 水草として完全に沈水化し、水上葉を出す事もなければ、根を出す事もありません。ただただ、水中を漂っています。根はなく、普通水面かに浮遊していますが、茎の下部が仮根となり水底に固着することがありますし、もちろん、レイアウトの工夫しだいで、いくらでも根が生えているようなレイアウトを作り出す事はできます。※レイアウトについては、後述します。 マツモの特徴は茎の長さが60〜80㌢に達し、分岐が多く、葉は5〜12個輪生します。長さ1.5〜2.5㌢、股状に分岐し、各派片は糸、または針状で硬く折れやすいです。取り扱いには注意しましょう。また、微細な鋸歯があります。茎と葉は同色で、浅緑色をしていますが、飼育環境しだいで、ほんのりピンクがかった色にもなります。葉の形が松の葉に似ている事から「マツモ」と呼ばれる様になりました。また、根がない水草なので「根無し草」とも呼ばれています。 果実は卵形または長卵形、長さ4〜6㌢、平滑。基部近くに2個の刺針を持っていますが、マツモは生育環境によって大きさや葉の質感が変化します。まさしく、自分だけのマツモを育てる事ができるのです。在来種の昔から日本にあったタイプのマツモは条件により、新芽の部分が茶色〜赤色になることがあります。 マツモの花は単性で、雌雄同株、または異株です。葉脈に単性し、柄はありません。雄花は目立ちますが、雌花は目立ちません。気がついた時には花が咲いている、ということが度々あります。 マツモ特徴として外せないのは、その適応能力と、浄化能力の高さです。 能力の高さ故に、現在2chでは「マツモ神」と呼ばれ、崇められるほどの存在となりました。下手な濾過装置よりも浄化効果が高いとされています。 【朗報】水草界の神「マツモ」の水質浄化能力が実験で証明される! 安価で飼育しやすいマツモは、富栄養化した池を浄化する実験に使用されたり、稚魚飼育水槽やエビ水槽などにも良く使われています。ソイルの栄養で、水槽が茶ゴケ、黒ヒゲゴケ気味の水槽に入れるだけで、コケの殲滅にもなります。 育てやすい水草の中には、アヌビアスナナの様に、葉の色が濃く硬い葉を持っていて、光合成をあまり活発に行わない、いわゆる我慢型の水草と、マツモのように、どのような環境にも即座に順応してその環境下でも盛んに光合成を行うものがあります。 マツモの様に順応するタイプの水草は、低光量の中でも盛んに光合成をし、栄養の吸収を行うため、水質浄化に非常に力を発揮してくれます。水槽に入れておく事により、富栄養化を予防し、かつ水質を安定させてくれるので、コケや藻の発生を抑えることも出来ます。 また、マツモを水槽立ち上げ時から投入する事で、水質をいち早く安定させ、水質の悪化などに弱いエビなどの飼育にも一役かう事もあります。パイロットプランツとして投入する事を強くお勧めします。 ※ただ、あくまでも水槽内の水質を安定させてくれるものは「バクテリア」の存在であると言う事を忘れないでください。水槽内で熱帯魚などの糞や餌の残りなどから水草が吸収出来る栄養素になるまでには、多くのバクテリアの働きが必要です。水槽内でバクテリアがしっかり活動してこそ、マツモなどの水草が吸収できる栄養素へと分解されていきますので、全くバクテリアが機能していない水槽にマツモを入れたからといって、水質が安定するほどの能力は持ち合わせていないことをご理解ください。マツモだけ入れておけば大丈夫!なんて事はありません。

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マツモの育て方

マツモは他の水草に比べて低光量で、貧栄養下でも育てやすい水草なので、どのような水槽でもよく育つと思われがちですが、水草である以上は最低限の環境を整えてあげなくてはいけません。 屋外であれば日中お日様の光が良く差し込み、夕方以降日陰になる場所を選びます。屋内であれば、20Wの蛍光灯を8時間程度は点灯してあげてください。 水質や水温に対しても、ある程度の気配りは必要です。マツモが好む水質はpH6〜7.5の弱酸性から弱アルカリ性です。水温は15℃〜25℃程度を保つ様にします。 日本の水道水はどの地域でもマツモの好む水質に適していますので、極端に酸性やアルカリ性に傾かない様に管理をしておけば問題ありません。もし仮に水質が傾き始めたら水換えをして対応するようにしましょう。また、水温も春先から初秋にかけては、夏場の暑ささえ凌げる事ができれば、適している水温と言えるでしょう。 マツモは丈夫な水草で、生活条件に広範囲な適応能力を有しますが、環境の急激な変化には弱いところもあります。最悪の場合溶ける様に枯れてしまうこともあります。また、カルキ抜き(水道水の塩素の中和)が充分でないと葉がバラバラになってしまうことがあります。 環境により、マツモは頂芽が茶色に変化することがあり、初心者の方が心配されることが多々ありますが、溶けたりせずに成長していれば何の問題もありません。逆に頂芽がピンク色に染まると非常に美しくなります。マツモの頂芽の変色は、光量と肥料の量により変化します。光量が多いと茶色く、肥料が少ないと赤くなる傾向があります。 また、マツモは水槽内でも良く花を咲かせる事があります。マツモの適応能力と根を張らない特性を活かして、低床にソイルや砂のないベアタンクやボトルアクアリウムにも用いる事ができます。 マツモはレイアウトに使いづらい一面もありますが、綺麗な水草で、洋の東西を問わず、利用度、鑑賞価値ともに高い水草です。マツモは浮き草として育成すると成長が早いですが、レイアウト水槽では低床に埋め込んで使用します。低床に埋め込んでも根を張る事はないので、浮かばない様に深く埋め込むか、リングを用います。※リングを使用する場合の方法は後述します。 光量不足による枯死を防ぐためには、茎頂部が水面に達する程度の水深を保つことがポイントになります。

マツモが溶ける、枯れてしまう

育成環境的に、さほどシビアではないマツモですが、ごく稀にですが急に体調を崩し、バラバラに溶けてしまったり、枯れてしまう事があります。その原因として考えられるのが、急激な水質の変化や、光量不足です。 水換えをする時に、一度にたくさんの水を入れ替えてしまうと、今までの水槽の環境ががらっと変わってしまう事があり、結果としてマツモや他の水草が体調を崩す要因となりますので、水換えは少しずつ、こまめに行う様にしてください。 この辺りが壮大な自然界と、限られている水槽内との大きな違いとなります。 先にも述べましたが、マツモは自然界では幅広い環境に適応して、世界各地の沼や河川に生息しています。そのようなマツモが水槽内では弱い一面を見せる事があるのは、自然界は水槽と違い、閉鎖された空間ではない為に、水質の急変が起こりにくいのですが、人が管理する水槽は、自然界に比べて非常に小さく水量も乏しいものですので、ちょっとしたことが原因で水質が急変してしまうこともあるのです。 また、水が汚れ始めたら悪化のスピードも、自然界とは比べ物にならないくらい早いのも事実です。あまりにも水槽に汚れが溜まる様でしたら、早め早めの掃除を心がける様にしてください。 また、成長はしているのに色合いが薄いような時は、栄養不足も考えられますので、水草用の液肥を添加してあげることで調子を取り戻すことがままあります。

マツモの増やし方

マツモは根を張らない浮遊性の水草ですが、立派な有茎系水草ですので、脇芽を出して伸びている場所からカットすることで簡単に増やす事ができます。また脇芽をたくさん出し始めたら、根元の方の古い葉はカットして捨ててしまうことで、成長が鈍かった根元の方にコケが付着するのを防ぐ事ができます。 マツモの増やし方は至って簡単です。 マツモを脇芽の出ている箇所で数節(3〜4節)にカットし、水槽に浮かべて置くだけで、節から新しい芽を更に出して成長を始めます。 有茎水草の増やし方はいろいろあり、どの増やし方も簡単です。 最も一般的で、初心者の方にもおすすめの増やし方は「さし芽」によって繁殖させる方法です。有茎水草がある程度伸びたら、草体のほぼ真ん中で切ります。茎の途中の節に根が出ている場合はその場所で切るのも良いでしょう。切断する位置は茎の節の下から5mmほどの所です。切り取った上の部分を底床に植えて固定すれば、やがて根付きます。残った下部もまた同様に底床に植えて固定すれば、やがて脇芽を出して増やせます。側枝を作る場合も多く、側枝が水面まで伸びてきたら、また茎節の下5mmの位置でカットして床砂に植えます。 こうしてどんどん増やすことができます。「取り木」よる方法もあります。有茎水草が底床に根付いている状態で、そのまま茎を寝かせ、茎頂辺りを石などで軽く固定します。すると、やがて茎節から新芽と根が出てきます。新芽が5cmほどに生長したらそれぞれをカットし、新たに植え直します。

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レイアウト マツモもレイアウトは「マツモ」単体で使用る事が多いです。 ただ、前述した通り、マツモは根を張らないので、どうしても浮いて来てしまいます。 そんな時は濾過用のリングにはめて沈める方法を取ります。 このままソイルに植え込む事も出来ますし、石の間に埋め込むこともできます。リングを持っているだけで、レイアウトの幅が一気に広がります。

その他

草食系の魚やエビ、スネール類や雑食性の魚(特に金魚)はマツモが大好物です。 タンクメイトの非常食にも向いています。また、大型魚の場合、食べなくてもおもちゃにして引っこ抜いたりバラバラにしたりします。 タンクメイトの嗜好を考慮した上でレイアウトに使用すると良いです。
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